どうも、菊村です( ´∀`)

最近、エンジニアのキャリアで初めてSAPを知る、触る機会がありました。
感想は「わけわからん」の一言です。とはいえ、報酬をもらってる以上は「わけわからん」と言えば許されるわけがないのが社会の厳しさです。

こちらの記事は僕のようなSAP素人が初めからキャッチアップした内容をお伝えします。SAPユーザや異動によりSAPユーザになった方、これからSAPで食べていくぜ!って思ってる人たちに少しでも知識のお手伝いができたらと思いますが、SAPは業務プロセス別にモジュールという名称で機能ごとに役割が別れており、そのためSAP全体を把握している人は皆無と言っても過言ではありません。

SAPをご飯を食べていく手段としているプロフェッショナルの中でも「1つのモジュールを覚えることは普通、2つ目のモジュールを覚えて偉人、3つ目のモジュールを覚えて神様」と言われてるくらいです。

ボリュームが多すぎて一つの記事で紹介するには僕も読む人も少々骨が折れますので少しずつ分割して紹介させていただきます。

今回は概要です( ´∀`)

1.SAPの概要

そもそもSAPって ? 
サップって読むの?エスエーピーって読むの?

答えはSAPの知識や操作スキルを武器に仕事として取り組んでるエンジニアやコンサルタント、またはSAPを使って会社業務を担当しているSAPユーザの方々は”エスエーピー”と呼称しているでしょう。

僕は最初の頃は”サップ”と呼んでましたが、今では”エスエーピー”と呼ぶようになりました。
なぜなら、”サップ”の意味は「馬鹿野郎」、「愚か者」というような、あまりよろしくない意味が含まれているからです。※ 呼び方の違いを調べてわかりました😅

はい、エスエーピーです。
そして、このエスエーピーを開発・販売している企業はドイツのSAP社です。

SAPで有名なソフトがSAP S/4 HANAと呼ばれるERP(エンタープライズリソースプランニング)システムです。

全く関わったことがないエンジニアの人は「ERPってそもそもなんや?!」ってなりますよね笑。
ERPシステムとは、会社の基幹業務を担うシステムです。

「基幹業務ってなに?!」って思う人もいらっしゃると思います!!
基幹業務とは、経理・販売・調達・生産・物流・人事など、会社を経営するために必要不可欠な「中心的な業務」のことです。

ドイツのSAP社は会社を経営するために必要不可欠な中心的な業務を管理するソフトウェア、「ERPシステム」を世界中の大企業向けに提供しており、2023年時点の世界でSAPを導入している企業数は、約20万社以上、190ヵ国で44万社以上と言われています。

僕らの愛する日本においても2000社以上がSAPを導入おり、3000社以上が導入しているとも推測されています。

フォーブス誌(1917年創刊の米国の経済雑誌)が毎年発表する世界のトップ企業ランキング「フォーブス・グローバル2000」にランクインする約9割の企業がSAP社の顧客となっています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%96%E3%82%B9_(%E9%9B%91%E8%AA%8C)

以上のことから、SAP(エスエーピー)はERP(エンタープライズリソースプランニング)市場では世界ナンバー1の企業です。

ちなみにSAP社はERPソフトのSAPで有名になった企業ではありますが、昨今のIT事情に合わせて柔軟に対応できるようにBI(ビジネスインテリジェンス)、パブリッククラウド導入支援ツール、SAP CloudHANA、SAP AIなどソリューション別に様々な体系のSAPを開発・展開し、幅広い要件に対応できるように進化しています。

2.SAP ERPが世界で一番使われている理由

1章でご紹介した数字のとおりSAPは世界中で使われている世界的なERPソフトウェアだということが少しは伝わったと思います。

でわ、なぜここまでSAP ERPが世界中の企業で使われるようになったのか理由を考えてみました。その理由としては以下の3つが理由として挙げられます。

1.全業種の会社業務に対応できる仕組み
2.グローバルスタンダードシステム
3.広範囲の業務をSAPだけでカバーできる

以上、3つが大きな理由ですが、次から具体的に紹介させていただきます ٩( ᐛ )و

2-1.理由1:全業種の会社業務に対応できる!

SAPが世界中で使われている最大の理由が、どんな業種の会社業務にも対応できる仕組みにあります。例えば、コンビニやスーパー、ハンバーガーショップや回転寿司、自動車メーカーやホームメーカー、金融業や不動産業などの様々などんな業種にも対応できることが強みです。

上記の業種が変われば当然業務も異なります。

自動車ディーラーのお仕事とコンビニのお仕事をイメージしていただけたらイメージがわくかもしれません!

SAPは、この業種間の業務の違いを「カスタマイズ」機能を使うことで業種ごとの違いをセッティングすることでSAPが合わせることができるようになり、さらにカスタマイズ機能を応用することで、それぞれの企業固有の業務にフィットするシステムを構築することも可能です(ここは僕はまだ無理だけどw)。

SAP社のホームページにも紹介があるとおり製造業、サービス業、金融業などの業種別のポートフェリオの紹介があります。これはSAPがそれぞれの業種にマッチできるように設定でき、SAP ERPを導入できることならびに実績があることを証明しています。

https://www.sap.com/japan/products/erp.html

2-2.理由2:グローバルスタンダードシステムである!

理由2つ目は、グローバルスタンダードシステムということです。
つまりどういうことかというと、SAPは世界標準の業務に合わせたソフトウェアの構成となっています。日本の企業とはいえ、ユニクロやトヨタ、ブックオフやセブンイレブンなど大手企業は日本だけに店舗や支社、工場があるわけではありません。そのため、海外展開している会社がSAPを使うことで、日本からアフリカ、ブラジルからタイへ異動となった場合でも同じSAPをベースに業務を標準化し統一することができている日本企業はどこに行っても同じように業務をすることが可能です!

例えば、僕たちが普段使っているスマホは日本語だったり英語だったり自分たちの言語に設定するだけであとの使い方は共通です!

それと同じで、働く場所と言語が変わるだけで根本的な業務は変化がないため世界共通で業務を遂行・共有できるメリットがあります!

細かくお伝えすると次の2つの利点があります。

1つ目、最近では日本でもコンビニや工場、レストランなど様々な職場で外国人が雇用されている、または一緒にお仕事をする機会が当たり前になってきました。SAPを導入し世界統一することで日本↔︎アメリカ↔︎ブラジルと多種多様な人材を雇用している職場での意思疎通が取りやすくコミュニケーション、トレーニングコストを圧縮できるメリットがあります。

日本だけじゃなく世界中の売り上げ等のデータを統合的に可視化、分析、データ利活用を実行でき経営判断や改善にスピーディーに活かすこと可能になりビジネス変革が早い昨今でも企業はスピーディーに対応することができます。

SAPが登場するまでは、国ごとの言語や業務に合ったシステムを使うことが当たり前でしたが、そのデメリットとしてデータのまとめ方だけでも国によって変化する(売上データをとっても項目の名前が違ったり、データの取り方が違ったりする)ためデータ分析の粒度も国ごとで変化するため、経営戦略・方針も国のデータの見え方によって会議もバラバラに実行する必要がありました。

結果的に判断が遅れやすく柔軟なビジネス対応ができないデメリットがあありました。

2つ目は、将来のビジネス要件の変革に合わせてシステムを拡張できることです!
SAP ERPは将来のデジタル領域の拡張がしやすいメリットがあります。

SAPの標準機能を知らずにSAPにカスタマイズ機能を開発した事例も多くありますが

ハッキリ言ってSAP標準機能を知っていれば安くはないカスタマイズ機能の開発に時間を使うことはありません。SAP標準機能を知っていて、使うことができれば最新のデジタルシステム(AWS、Google Cloud、Azureなどのクラウドプラットフォーム、SalesforceやServiceNowなど)との連携も簡単になります。

これまでは会社業務にERPシステムを合わせていたため、システムとシステムの継ぎ目(インターフェイス)に段差があり(プロトコルやユニコードが違うなど)デジタル領域の柔軟な拡張は難しいどころか、対応ができなかったようです。

しかし、SAP ERPのグローバルスタンダードに業務を統一することで常に最先端の技術をSAPと連携することでデータ利活用やそのほかアプリケーションサービスシステムへの展開などビジネス領域を簡単に広げることが可能となりました。

2-3.理由3:広範囲の業務をSAPだけでカバーできる!

SAP ERPは、経理や販売、調達、生産、物流、人事などの広い範囲の業務をカバーできます。そのため、SAP ERPシステム1つに会社業務のデータを統合することができます。

システムを1つに統合するメリットは、データ間の関連をリアルタイムで把握できることです。 先でも少し触れたかもしれませんが、システムとシステムの継ぎ目に段差があるとデータ連携(拡張)は難しい課題が(特に商用システム)多くあります。

しかし、システムデータやプロセス、パラメーターが1つのソフトウェアの中で構成されているのであれば連携が簡単そうだという理解はそう難しくないかと思います。

これまでは、業務ごとに得意なERPソフトウェアをそれぞれの業務が使っていたことが多く、”データ連携をしてデータ分析をしデータ利活用し次のビジネスへ活かす”というような当たり前の考えを実行することは意外にも至難のことでした。

例えば、「売上データと原価の関係を見たい」、「物流在庫と店舗在庫の情報を合わせて見たい」といった今では簡単なようなことも、それぞれのシステムが独立しているため、データを例えばUSBやDVDのようなメディアにテキストベースで出力させて別のパソコンにデータを読み込ませた上でExcelなどの表計算ソフトに統合する必要がありました。(それだけで2日くらい時間かかりそうですよね笑)。

SAP ERPでは、1つにシステムで会社全体の業務を統合しているため、リアルタイムに関連し合う業務データを統合的に確認したりデータを受け渡したり一つのパソコンからできるようになり、これによって瞬時にデータ分析ができるようになりました。

また、機械学習による予測や、よりビジュアライゼーションに優れたBIツールやSplunkなどのリアルタイムデータ分析ソフトウェアとの連携も簡単になりました。

3.おわり

SAPの概要ということで「SAPとわ?、ERPとわ?」から「SAPの概要」から「SAPを使うメリット」まで簡単にご紹介しました。これだけでもけっこうボリューミーですが、以下にまとめてみると3つです。

1.SAPはドイツのSAP社が開発した業務プロセスを統合管理・運用するための世界的なERP(エンタープライズレポートプランニング)ソフトウェアである。

2.SAPは世界中の業務を統一することができ国籍が違う人材でも意識統合することができる。また、世界中でデータを共有することでデータ分析・データ利活用がスピーディに実行できる。

3.SAPは業務プロセスを一つのシステムで統合できることから、システム拡張性、データ連携が容易である。

次回からはSAPが広範囲の業務をカバーできる最大の武器であるモジュール機能について紹介します。

本記事をご覧いただきありがとうございました(^^)





投稿者 izumi kikumura

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